ぶどう泥棒の正体にビックリ!


私の家の庭に、植えてから6年ぐらい経ったブドウの木があります。

藤稔(ふじみのり)という品種で
神奈川県の藤沢市で作られたブドウです。

父種は「ピオーネ」で母種は「井川682」で
やわらくてジューシーな大変おいしいブドウです。



藤稔の特徴はなんといってもその大きさです。
大きいものだと一粒がナント500円玉位の大きさになります。
最近、市場でも人気が出てきたようです。

収穫の時期になると「出荷寸前の藤稔〇トン盗まれる」という
新聞記事が出たりするので結構高級品なのかもと思ったり。

素人の私にとっては、栽培が難しくて
粒が小さすぎたり、濃い紫色が出てこなかったり
試行錯誤の連続です。

でも、昨年の夏は摘果も大胆にしたし
肥料や消毒も研究した成果で
なかなか粒の揃った良いブドウが付きました。

熟すのを待ってウンと甘くしてから収穫しようと
大切に指折り数えて待っていました。

ところが…
ぶどう棚の下に皮や潰れた実が
落ちていることが多くなり
また、こんもりした房がいきなり翌朝なくなっていたりで
いくらのんびりした私でも「これはおかしい?!」
「何者かが家のブドウを獲っている!」と気付くに至ったのです。

泥棒の正体を暴かなくてはならない。
そこで、まず家の周りをぐるりとチェックしました。

すると、電線を引き込んでいるポールに
何やら足跡が付いています。
下から上に向かって登っている足跡と
上から下に向かっている足跡が付いています。

これは、お隣の猫かな…
あるいはハクビシン?
で、ハクビシンってどんな動物だっけ?
想像は尽きません。
この足跡の主が泥棒をしているのでしょうか。

そして、次の日も、また次の日も
ブドウは少なくなるばかりです。
一応、病虫害を防ぐために紙袋をかけているのに
紙袋が破られたり、房の下の方のブドウが無くなっていくのです。

そうだ、うちには防犯カメラが付いていたと気づき
この1週間分ぐらいをチェックしてみました。

時間は午後10時少し前。
私たちが食後にテレビを見ている時間です。

すると、そこに映っていたのは…

なんとアライグマだったのです。

一応、私の住んでいるところは東京都です。
住宅街に猿が出たとニュースにもなるほどの
土地柄です。

猿も猪もアライグマも
お金を払って動物園で見るものだと思っているのが
大半の東京人でしょう。

東京にもアライグマが出るのか~と
驚きと共にちょと感動もしました。

ブドウの棚によじ登り
棚の上から葉っぱの中に顔を突っ込んで
食べ頃のブドウを探しています。

そして、おもむろに手を入れて
器用にすくうような感じでブドウの房を
口のところまで持ってきてパクリ。
だから、房の下の方の粒からなくなっていたのです。

むむ、オヌシやるな!

相手がそうならこちらもこちらで対策を考えます。

そこで、日中は太陽を当てて
夕方陽が陰るとレジ袋にすっぽり
包んで、ちょっとやそっとでは
外せないようにしばっておきました。

その日から毎日防犯カメラの映像をチェックしました。
3回か4回アライグマはブドウをGETしようと
奮闘していましたが、一向に獲れません。

そうこうするうちに時期が来たので
全部収穫しました。

この勝負、私の勝ち!




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